2012年9月16日日曜日

スピンドルユニット for MDX-20 ナカニシコレット仕様 その2

続きです。

スピンドルユニットに8mm軸のカップリングを取り付けます。


▲8mm軸のカップリング

スペーサー挟むようにMM-40に取付ます。

▲MM-40に取り付けたスピンドルユニット

MODELAに取り付けるとこんな感じです。
改良前とはちがって取り付け位置(低)にしてもギリギリですがX軸キャリッジと干渉することはなさそうです。
▲取り付け位置(低)
ツールの交換方法です。
コレットの脱着にはスパナ(14mm)とシャフト回り止め(12mm)を使用します。
通常はスパナ2本使って行うのですが作業スペースが限られて作業効率が悪いのでシャフト回り止めはアクリルで自作しました。
▲下から回り止め(12mm)とスパナ(14mm)

スピンドルシャフトに回り止めを装着してシャフトが空回りしないように固定します。
▲回り止めを装着

スパナでコレットナットを緩めてはずします。
(キャリッジが邪魔だなぁ)
▲コレットナット
コレットナットにコレットを装着してスピンドルシャフトに装着して手で軽く仮締めします。
▲コレットナットとコレット



ツールをコレットに装着してツールが落ちない程度に拘束されるぐらいまで手でナットを締めます。
(手が大きいと辛いなぁ)
▲軽く拘束されるまで手で締める
仕上げにスパナを使って本締めします。
▲スパナで本締め

取り付け位置(高)ならキャリッジが邪魔にならないのでもっと楽にできるのですが、MODELAの構造上しょうがないですね。でも慣れると1分ぐらいで交換できるようになります。

以下、加工テストの動画です。
(ほとんど無編集なのでただただ加工してるシーンだけです)

材料:POM
▲4mmラジアス荒加工(8分)


▲4mmラジアス荒加工(15分)


▲4mmラジアス荒加工-R0.6mmボール仕上げ(32分)


▲加工終了
仕上がりをみると精度は十分でていそうです。
シャフトが純正に比べ重くなっているのでその分モーターの負荷が心配でしたがモーター温度も60度前後(室温35度)をキープしているので許容範囲でしょう。
騒音は無負荷状態で測定したところ90デシベルで純正にくらべ1割程度大きくなっていますが(おそらくカップリングの影響?)どうせ加工に入るとそれ以上の騒音になるので関係無いレベルだと思います。




【まとめ】
MODELAはツール1本で荒加工から仕上げまで行うのが基本なのでそういう使い方をするのならこのスピンドルユニットを使うメリットはほとんどありません。
が、違うシャンク径のツールを使い分けるような使い方をするのなら適してるとおもいます。

通常ですとシャンク径の違うツールを使う場合はそれぞれのシャンク径にあったスピンドルユニット用意しユニットごと交換する必要がありました。
このスピンドルユニットを使うことでコレットを追加購入すればいいし、スピンドルユニットを交換する手間がないのでその点メリットと言えそうです。

あとは誰もが経験してると思いますが、加工条件間違えて折ってしまったエンドミル。
コレットを揃えればこれらの再利用にも使えそうです。

▲無残にも折れたエンドミル(R0.5mmボール)


しかし、純正のスピンドルユニットより安いとはいえコレット1個7000円では数揃えるとそれなりの値段になってしまうのはやっぱ難点ですかね。ナカニシコレット採用したのは仇になったかも。


そもそも、「ナカニシのスピンドル最高だよなぁ、でも本体にはとても手が届かないのでじゃあせめてコレットだけでも」という思惑からこのスピンドルユニットを製作したのだけれども、よく考えたら1/1000mm精度を追求するような商品を0.1mm追い込めれば御の字のMODELAに採用するのはちょっと無理があったような。

もし今度改良する機会があればER11規格のコレットを採用するのがよさそうです。
中華製で精度は期待できないけどナカニシコレットの価格の半分で1mm~6mm(0.5mm刻み)のコレットセットが手に入るのは魅力的です。


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